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天神流通戦争と高速交通体系の整備

2004年2月26日
 いよいよ
32日に岩田屋新館がオープンし、第4次天神流通戦争が始まる。
 
流通業界の「戦争」は、九州最大の集客力を有する福岡市の都心・天神地区で顕著に現れている。天神地区では、過去3回にわたって激しい流通戦争が繰り広げられてきた。
 
第1次天神流通戦争は、1975年。九州唯一の地下街や天神コアビルが完成した時期である。
 
第2次天神流通戦争はバブル経済ピーク期の1989年に、天神地区の一等地にソラリア、イムズといった大規模複合商業施設が立地した時である。かもめ族、有明族が流行語となった時である。
 
第3次天神流通戦争は、199697年。Zサイド、大丸エルガーラ、福岡三越といった百貨店がオープンした。この間、マリナタウン、マリノアシティ、ホークスタウンといった郊外型複合商業施設も相次いでオープンし、流通戦争は「都心対郊外」の様相を呈しはじめた。さらに衣料専門店やドラッグストア、格安スーツ・メガネ専門店等の他業態との競合も激化した。結果、現在の天神地区は、歩いて回れる狭いエリアでありながら売上高が8,000億円にも達するという全国トップクラスの商業高密度地区となっている。また、福岡市は家電量販激戦地としても全国に知られるようになった。半径5キロ圏内に全国の家電販売額上位5社(ヤマダ電機、コジマ、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ベスト電器)全てが立地するのは全国でも福岡市だけであり、家電流通戦争も同時に起こっている。
 ここで、
過去の天神流通戦争と高速交通体系整備の歴史を見比べると、とても興味深いことに気づく。
 
1次天神流通戦争時の1975年には、新幹線岡山~博多間が開通している。
 
第2次天神流通戦争時の1989年には、福岡都市高速道路が百地、博多駅そして福岡空港にまで延伸された。
 
第3次天神流通戦争時の1996年には、九州クロスハイウェイ(九州縦貫・横断自動車道)が開通し、九州7県の県庁所在都市が全て高速道路でつながった。
 
過去の天神流通戦争は、高速交通体系の整備と足並みを揃えて現在に至っているのである。
 
そして、第4次天神流通戦争が、20043~4月に勃発する。32日にNHK放送会館跡地に立地する「岩田屋新館」とRKB毎日放送本社跡地の「Bivi Fukuoka 天神」である。2月10日には小倉伊勢丹がオープンしているため、福北間の競合も激しくなる。そして今回の第4次天神流通戦争時の3月13日に、九州新幹線新八代~鹿児島中央(現西鹿児島)間が開通し、福岡と鹿児島が2時間10分で結ばれる。
 
九州の中枢・中核都市間がクロスハイウェイに加えて新幹線でも結ばれることによって、天神地区の流通戦争は九州全域を巻き込んだ流通戦争に拍車をかけることとなろう。

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