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2016年5月

熊本地震後の九州の景気とトリプルボランティア

2016年5月26日
 震度7の前震から今日で6週間。少しずつ復旧・復興の光が見え始めた。
 
熊本空港を発着する国内線各社は62日から、熊本地震前の通常ダイヤによる運航を再開する。国際線では、全3路線のうちソウル、香港線の再開は未定ながらも台湾・高雄線が63日に再開予定。大分空港で運休していたソウル線も62日から再開予定といった具合に、大量輸送可能な空の便の復旧に光が見え始めたのは大きい。飛行機に人が乗ると、当然、飛行機のおなかの部分にはモノが大量に積めるので、付加価値の高い電子部品等の出荷にも弾みがつくだろう。また、復旧を後押しするために、JR九州は、九州新幹線や特急列車を含む全路線の自由席が1日乗り放題になる割引チケット「元気に!九州パス」を発売する。価格は13千円(小学生半額)で、64日から718日まで利用可能。観光関連では、もともと6月から7月上旬が端境期、シーズンオフなので、その間をなんとか埋め込んで夏休みには使えることになるであろう「九州周遊旅行クーポン券」にバトンタッチしたいところ。NEXCO西日本も被災地支援として611日土曜日と12日日曜日の2日間、西日本の16府県にあるSAPAで熊本、大分の特産品や土産物を販売する物産展を開き、収益の一部は義援金として寄付する。さらに九州各自治体やJR九州の中国出先事務所でつくる「チーム九州」は、6月を「九州マンス」と位置付け、上海市で九州を集中的に売り込むイベントを開催する。「食」を中心にブランド力向上を目指す初の試みだ。被災地熊本の都心でも復旧・復興に向けた機運が高まってきた。熊本市中心部の百貨店や商店街約300店が共同で割引を行う復興キャンペーン「くまもとがんばるモン復興応援事業」を6月1日から始める。
 
このように、本格的な復旧・復興に向けたウォーミングアップが始まる中、1つ頭の中に入れておかなくてはならないのが、これからしばらくの間は、414日以降今月にかけての経済活動の統計データが続々と発表されて暗い感じになってしまいかねないということだ。
 
景気の良し悪しをざっくりと判断する指標は4つある。1つは四半期GDP1週間前に年率で実質1.7%成長というのが先週発表されたのが、これは13月期のデータで、熊本地震以降の46月期のGDP815日に公表されるので遥か先のこと。2つ目は日銀短観だが、これも四半期に1回なので、熊本地震以降が含まれる6月調査結果は71日まで待たなくてはならない。3つ目は毎月公表されている景気動向指数というものだが、こちらは今月発表されたのが3月分で、4月分は67日まで待たないとならない最後の1つが「景気ウォッチャー調査」。世界最速の景気動向調査とも言われている。今現在、唯一、熊本地震後の全国および九州の景気動向を判断できる貴重な統計である。今月12日に発表されたのは、425日から4月末までの調査結果。昨日25日から今月末までの結果は、68日に予定されるから、その結果は大いに注目されるだろう。
 
で、4月の景気ウォッチャー調査結果はというと、九州の景況感を示す現状判断指数は前月比13.4ポイントの大幅減となる34.2。東日本大震災直後の20114月以来の低水準。勿論、全国ブロック別では最低水準。九州の流通業や製造業、観光関連の落ち込みは日々伝えられているところだが、全国各地からも熊本地震の影響を指摘する声が多かった。
 
四国の通信業(やや悪くなっている)「熊本地震で工場などが被害を受けたナショナルクライアントからのCM出稿が減少している。」
 
中国地方の乗用車販売店(悪くなっている)「熊本地震の影響で工場の稼働が止まり、新車が出荷できず、販売が前年の60%まで落ち込んでいる。」
 
東北地方のスーパー(やや悪くなっている)「熊本地震を機に、ごちそうを控えめにするなど、買物が少し抑え気味になっている様子がうかがえる。」
 
一方、先行きについては、注目したいコメントがある。
 
北陸地方のタクシー運転手(やや悪くなる)「今までの震災の時のようにボランティアに行く人が増えて、特にこれからの夏山登山客数に影響が出るかもしれない。」
 
九州地方の観光型ホテル(やや良くなる)「熊本地震が収まれば、避難者の受け入れや支援ツアーなどで、地域全体が今よりは忙しくなると予想する。」
 
ボランティア活動は無償のサービスなので景気動向とは無関係と考えがちだが、ビジネスの現場の声を聞くと、ボランティア活動が実は経済を動かすことが分かるし、以前、大阪大学の山内直人先生が日経の経済教室で「1年間の国内ボランティア活動の経済効果は10兆円」という試算について書いておられた記憶もある。
 
ここで思い出される言葉が東日本大震災後に東北地方で広がったボランティアの新しい在り方「トリプルボランティア」だ。
 
東日本大震災は津波による被害が大きかったので被災地は沿岸部に集中し、内陸部では営業をほどなく再開している観光施設もあった。しかし、風評や自粛ムードによって観光客は激減し、開店休業から閉店へ、そして廃業に追い込まれた施設も見られた。大震災から2年後の2013311日に南三陸町を訪ねた時にも、高台に位置して被災を免れた居酒屋でそんな話を聞いた。困り果てた旅館や飲食店の多くは、「被災した人が身近にいるので、自分たちは大丈夫という情報を発信するのは憚られた」という。東北地方では2011年年末頃には「トリプルボランティア」という言葉を時々耳にするようになっていたそうだ。
 
トリプルボランティアについては、JTBHPでの以下の説明が最もわかりやすい。
1.現地に行き作業をします <被災地復興貢献>
 
実際に被災地でお困りのことに対して、作業に従事し貢献すること。
2.現地の施設を利用します <観光による地域経済への貢献>
 
被災地の観光施設を利用し、宿泊して飲食を行い、土産物を買うことで現地事業者の現金収入を増やし経済活動を活性させ復興を早める助けとすること。
3.身近な人達に話をします <クチコミによる情報伝達の貢献>
 
旅行後に被災地の状況を身近な人たちに語ることで、困難の真実を周知し震災を風化させず、支援の意識を長く日本中で持ち続ける助けとすること。
 
プライド高く反骨精神旺盛な「肥後もっこす」自身から「トリプルボランティア」の必要性の声は上げにくいかもしれない。ならば、周りの福岡、佐賀、長崎、鹿児島そして宮崎に居る私たちが、「トリプルボランティア」を実践したいものだ。2次被災者(観光関連業者)を出さないために「トリプルボランティア」は重要なキーワードと言えるだろう。

 

 

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九州観光復興への第一歩

2016年5月19日
 震度7の前震から今日で5週間。
 
日本銀行福岡支店は昨日(18日)発表した5月の九州の金融経済概況で、景気全体の基調判断を「生産・観光面を中心に急速に下押しされている」と下方修正した。下方修正は201310月以来31か月ぶり。
 
熊本、大分以外の九州各地の観光地でも観光客・修学旅行客が激減している。佐世保市の「ハウステンボス」は17日、熊本地震の発生から約1カ月間で、団体客26000人が入場を取りやめたと発表した。注目したいのは、ハウステンボスの場合、GW期間中は昨年並みだったが、GW明けてからのキャンセルが増えて、前年割れが続いているということだ。この発表があった一昨日、ハウステンボスを訪ねる機会があったが、平日ということを割り引いても、確かに観光客は少ないという印象を受けた。長崎県で56月に予定されていた修学旅行が8割キャンセルされ、鹿児島県の指宿温泉もGW期間中の稼働率が4割にとどまった。直接被害を受けていない元気な観光地のキャンセルが増えている。
 
一方、被災地の中にも元気な観光・集客施設は存在するが、入込客は大きく落ち込んだまま5週間が経過した。熊本県南小国町(まち)の黒川温泉は大規模な被害には至らず、29軒の温泉宿のうち26軒が営業を続けているが、来客数は例年の2割にとどまっているという。阿蘇市のクマ牧場で知られる動物園「阿蘇カドリー・ドミニオン」も51日から営業を再開したが、GW明けの客は例年の半分以下。八代市の「日奈久(ひなぐ)温泉」は旅館17軒中、14軒が営業を再開しているが、今回の地震で毎日のように日奈久断層という言葉を聞かされたので、断層と同じ温泉名でもあることからキャンセルが相次ぎ、GW期間中の客は例年の10分の1とりわけ、インバウンドの落ち込みは大きく、プサンと博多港を結ぶ高速船はGW期間中の利用が6割減少し、台湾からの入込客減で熊本空港と台湾間のチャイナエアラインは週三便だったのを今月末まで運休している。韓国のLCCティーウェイ航空もソウル-大分間週4便を今月いっぱい運休中だ。
 
被災していない元気な観光地までも集客力を大きく落としているだけでなく、被災地でも再開にこぎつけた集客施設に客足は戻っていないという非常事態にあって、九州観光の旗振り役である「九州観光推進機構」のコメントが地震発生後、全くメディアに取り上げられない状況が続いていた。GWが明けた後にHPを覗いてみても、「九州アジア観光アイランド特区ガイド育成研修の受講生を募集します!」といった普段の情報しか掲載されていなかったので、なぜ、ここで動かないのだろうと怪訝に思っていた。行政が住民の安全確保と生活環境の立て直しで身動き出来ない時こそ、九州の産業界がその一歩先の「働く、稼ぐ」といったことの立て直し策を提言しなくてはならない。
 
ところが、一週間前(511日)、その九州産業界がついに動いた。
 
九州観光推進機構と九州経済連合会、そして九州7県の副知事がそろって首相官邸を訪ね、菅官房長官に、九州7県での宿泊キャンセル数のまとめを報告し、「九州観光復興に関する要望書」を提出した。熊本地震後に発生した九州7県での宿泊キャンセルが8日時点で70万件を超え、減収額は推計で140億円。これらの数字には熊本市や熊本県阿蘇地方の宿泊施設は含まれておらず、キャンセル数は90万〜100万件に達するとみている。要望書の中身は地震で被害を受けた交通網の早期復旧や、熊本城をはじめとした文化財など観光資源の再建、風評被害の解消などであるという。
 
この緊急提言を受けて、菅官房長官は「熊本県を中心に観光の大キャンペーンを実施したい。観光客誘致に効果があることは全て行いたい」と答えて、先ず出てきたのが国土交通省からの「九州周遊旅行クーポン券」というものだ。6月にも公費を投入して発行予定だという。具体的なクーポン発行のスキームが見えないが、おそらく昨年、主に市町村は「プレミアム付き商品券」を発行し、県は「プレミアム付き旅行券」を発行してあっという間に完売したが、あの九州広域観光版になるのではないだろうか。昨年発行されたプレミアム付宿泊券は、例えば福岡県の場合は「福岡よかとこ旅行券」、宮崎県は「神話のふるさと旅行券」、鹿児島県は「プレミアム宿泊クーポン」と呼んでいたが大体、「大人120,000円以上の宿泊料金で10,000円割引」(鹿児島県の場合)という類のものが多かった。鹿児島県の場合、昨年8月に桜島が噴火してレベル4に引き上げられて観光客が激減したが、このプレミアム付宿泊券でかなり助かったという声を聞いた。
 
もっとも、この旅行クーポン券の発行には、賛否両論あって、否定的な意見としては、「生活復旧こそ最優先しなくてはならない今、観光・レジャー産業の復興に税金を投入するのは早すぎるのではないか」とか「こんな時に不謹慎じゃないか」とか、「去年のプレミアム付商品券が単なるばらまきに終わったのに、今回は効果があるのか」といったものだ。しかし、自粛ムードが続いたり、被災していない地域まで観光客が来ないとなると、本来、元気だったところの体力が失われてしまって、支援活動まで手が回らなくなってしまう。だから、九州の場合、「元気なところがもっと元気になれるような政策」も今は必要だといった理解を求め続けることも必要だろう。また、「未だ余震が続く中、観光にお越しくださいは無いだろう」という意見も耳にする。確かに「うちは安全ですよ」とは日本中どこも言えない状況にあるが、熊本、大分の通行可能ルートと宿泊可能なホテルマップはリアルタイムのものを公表し続けて良いのではないか。黒川温泉観光旅館協同組合のHPを見ると、「本日の入浴情報」や「本日のお食事処情報」が旅館ごとに○と×がついており分かりやすい。
 
自治体がプレミアム付き旅行券の発行・管理にまで手が回らない現在、JTBや近畿日本ツーリスト、HISといった旅行代理店が会員となっている九州観光推進機構と知事会が音頭を取って、機構主導で販売することも検討して良いのではないだろうか。マンパワーが必要だが。
 
国土交通省は先日の衆議院予算委員会で、九州の高速道路の無料化や料金の減額を検討すると表明したが、とりあえず、「九州周遊旅行クーポン券」の6月発行を急ぎ、7月の夏休みには、また多くの観光客、帰省客そしてボランティアでいっぱいになりますよという安心感を九州全域の観光集客施設に届けたいと思う。

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みなし仮設住宅(民間賃貸住宅借上げ事業)

2016年5月12日
 震度7の前震から今日で4週間。

 熊本県は先月末、仮設住宅4200戸を供給する計画を発表していた。4200戸の根拠となったのは、414日の「震度7の前震」から1週間後に約1万棟の損壊を確認し、そのうち「一部損壊」を除く約8000棟を全半壊と推定。供給計画を作るに当たっては、2011年の東日本大震災後の岩手県で自宅が全半壊した世帯のうち35%が仮設住宅を必要としたことを参考にしていた。その結果、プレハブ仮設住宅の建設数を2100戸と算出。民間のアパートなどを借り上げて無償提供する「みなし仮設住宅」は、準備可能な2100戸を確保することとし、先月末、計143億円を予算措置した。ところが、5月に入ってから、算出の根拠としていた全半壊棟数(「全壊(被害の程度50%以上)」と「大規模半壊(40%以上50%未満)」と「半壊(20%以上40%未満)」、「一部損壊(20%未満)だが、私がかつて水害で床上浸水を経験した時の記憶では、全ての自治体で基準が統一されていなかったように思うので自治体に要確認」は除く。なお、危険度判定の「危険」「要注意」「調査済」とは別調査)が、当初想定していた8000棟の4倍近くの31,025棟に増えたと発表した。ということは、仮設住宅が決定的に不足する可能性が高くなるので、県は必要戸数を再度精査して、増設を検討中である。

 そのようなドタバタが続く中、一昨日、ようやく南阿蘇村や嘉島町でプレハブ仮設住宅の建設が始まった。走りながら何戸必要かを考えなくてはならない。しかし、完成までにはひと月以上を要する。この仮設住宅の建設に先行して推進されているのが「みなし仮設住宅」だ。先月末428日から募集が始まっている。

 ここで、熊本県の住宅総数と空き家数をみてみると、今から3年前の2013年時点で、住宅総数804,300戸に対して、空き家数は114,800戸、空き家率は14.3%。全国の空き家率は13.5%なので、それをやや上回っている。ただ、空き家の中でも放置されたままで老朽化が進んでいる物件(統計では「その他の住宅」に分類される)が60,500戸含まれている(放置住宅率は1.5%)ので、空き家のうち半分強は即入居とはいかないのに加えて、今回の地震でかなりの手入れをしないと住めない。それでも即入居可能な空き家は相当数あるような気がする。全半壊戸数31,025戸の35%11,000戸程度ならなんとかなるのではないかと。ところが現実はそうはいかない。建物の被害状況がよくわかっていないのに加えて、空き家と職場・学校の距離の問題やコミュニティが相当長期間寸断されてしまうといった問題があり、絶対数では仮に足りていても、人の移動の問題ではミスマッチが生じる。モノやカネや情報は比較的容易に移動できても、人の移動はそう簡単にはいかない。
 仮設住宅は災害救助法に基づいて被災者に提供することになるが、プレハブ仮設住宅は主に公有地に建てられて被災者が集団で移り住む(建設場所の選定での成功例や失敗談はネットで検索すれば沢山紹介されている)。これに対して「みなし仮設」は、民間の賃貸アパート・マンションなどを自治体が借り上げて被災者に提供する。空き家を使うため素早く供給でき、プレハブ仮設に比べて設備が整っている。ところが、この「みなし仮設住宅」は東日本大震災の時にも相当話題になったのだが、「手続きがとても煩雑」で順調に進まず、結局「プレハブ住宅」に多くを依存する結果となったと記憶している。
 そこで、熊本県が募集を開始した「みなし仮設」の案内パンフレットを見てみると(正式には「民間賃貸住宅借上げ事業」となっている)、意外にもとてもシンプルだ。A4一枚紙の表にフロー図、裏面に入居者の要件や借り上げ住宅の条件、費用に関する県と入居者の負担内容(家賃や礼金や仲介手数料や火災保険料は県が負担して、光熱費や駐車場代などは入居者が負担など)、そして最後に提出する書類が箇条書きで書かれていて分かりやすい。そこで提出書類の書き込む部分が面倒なのだろうと思って、1つ目の「申込書」を見ると、A4表裏1枚で、住所・氏名・携帯番号、借り上げ住宅の所在地・間取り・家賃等々で、シンプルだ、2つ目の居住者が書く誓約書、3つ目の暴力団員の照会に係る「同意書」、4つ目が貸主が書く「同意書」は、住所、氏名、捺印のみ。そして5つ目の住民票と6つ目の「り災証明書」は役場まで出向かなくてはならないので、ちょっと面倒。しかも「り災証明書」の発行が遅れているので、ここがボトルネックになっていると思われる。ただし、パンフレットをよく読むと「り災証明書 →※市町村での発行が遅くなる場合は御相談ください」と書かれているので融通が利くのかもしれない。また、パンフレットには、「県内市町村(熊本市を除く)にお住まいで」という表現が出てくるのは、熊本市が今から4年前の201241日に「県」とほぼ同等の権限を持つ「政令市」になったため、熊本市に住む熊本県民は「熊本市」の「みなし仮設」申し込みサイトにアクセスしなくてはならないのも面倒だ。ただし、提出書類自体はとてもシンプルにまとめられているという感じを受ける。最初の震度7から2週間後に、このフォーマットで熊本県は「みなし仮設」の募集を開始したのだから、それはそれで評価できるのではないかと思っていたら、今週月曜日に日経が舞台裏を書いていた。「みなし仮設、宮城が熊本支援」。
村井宮城県知事は、熊本地震が発生した直後に「物資は近隣県から送る方が効率がいい。我々は震災の現場を経験した職員を派遣する」と決めて職員を熊本県に派遣した。そして熊本地震で「みなし仮設」募集の事務作業を支援したのが、5年前の東日本大震災で「みなし仮設」の整備を指揮した経験をもつ3人の宮城県職員だったという。そりゃ混乱の中で作った募集要項としては良くできているはずだ。東日本大震災の時は、津波や放射能漏れもあったので直接比べられないが、入居まで2か月を要したのが、今回は2週間で募集開始できた。
 また、我々が、「みなし仮設」は「手続きがきわめて煩雑」と聞かされていたのは、実は入居被災者と自治体と賃貸物件オーナー間の手続きよりも、むしろ自治体と国の間の手続きだったというのも今回初めて分かった。東北仙台の奥山市長が「みなし仮設住宅の契約に必要な実務作業は、経験がなければ難しい」と話しているように、カネを出すのは「国」なので、相当面倒な事務手続きが我々市民には見えないところで必要になっているらしい。
 さらに、小さいことかもしれないが、今回、政令市=熊本市と熊本県が建設する「プレハブ仮設住宅」の仕様は統一されているという。これは、被災者に不公平感を与えないようにとの助言があったから実現したのだという。
5年前に九州から東北3県に多くのボランティアが入った。そして未だ復興途上にある東北3県が九州をサポートしてくれている。GWが終わり、全国から駆け付けて下さったボランティアの皆さんもお帰りになられ、いよいよボランティア不足状態が現実のもとなってきた。ここからは隣接県である「福岡県、佐賀県、長崎県、宮崎県そして鹿児島県のボランティアの出番だ。


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